「せんぱいAI」が大阪万博に出展_2025.09.16

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京都府京丹後市の依頼を受けて、NPO法人Issue+Designとデザイン会社オフィスナイス、そして当社Chinookが共同開発した、認知症の方を支援するAIチャットボット「せんぱいAI」が、2025年大阪・関西万博の関西パビリオン・京都ブースに出展されることになりました。

【開発の背景】

認知症の当事者やご家族が直面する大きな課題のひとつは、「相談先が見つかりにくいこと」「正しい情報にアクセスしにくいこと」です。 「早期発見はできても、対応や理解が追いつかない」という現実があり、専門的な支援や情報が届きにくい状況が続いています。

また、当事者にとっては、同じ経験をもつ“先輩”と交流することが大きな安心や励みにつながります。しかし、身近にそのような存在がいるケースは多くありません。

【「先輩」をAIで再現】

そこで開発されたのが「せんぱいAI」です。 このチャットボットは、認知症の“先輩”として利用者に寄り添い、相談や悩みに応じて優しく、しなやかにアドバイスを返すことを目指しています。

  • Issue+Design が長年蓄積してきた豊富なデータと知見をAIに学習させ
  • 京丹後市の地域資源や支援制度に関する情報を組み込み
  • デザイン会社オフィスナイスとともに「安心感を与えるトーン」「親しみやすい体験設計」を追求しました。

その結果、症状や悩みに合わせて最適な情報や市のサービスを案内できる仕組みが実現しました。

【万博出展の意義】

大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、世界中の知恵と技術が集う場です。 「せんぱいAI」が京都ブースに出展されることは、地域から始まった取り組みが広く社会に届けられる大きな一歩となります。

私たちは今回の出展を通じて、より多くの人に認知症支援の課題を知っていただき、テクノロジーが人に寄り添う新しい形を体験してもらえることを願っています。